090509

 先日名古屋に帰ったときにストリップを見に行った。したら、40歳代のおばさんが観客に尿をかけるという趣旨のプレイを見せられ、もう金輪際ストリップ行くのやめようと決意したのもつかの間、またまた研究室の先輩に、「今度は浅草ロック座、ロック座行きましょ」と言われ、いやあーちょっともう僕ストリップ卒業したいかなー……「小澤マリア来るよ。巨乳だよ巨乳」行きます。というわけで、いよいよ頭にウジがわいてきちゃったかもなーとか危惧してる。
 関東に来れば何かが変わると思った。だなんて、ギター一本持って上京して三年……的な台詞は全然吐きたくないけれども、結局は自分だよね自分。僕もさー、企業に就職したのはいいけど全然めんどくさい。こう、「キャリアアップして海外でバリバリとやってやる!」とか、「積極的にものづくりを推進していきたいんです!」などという、むき出しのアレとか全然ないわけで。そら履歴書段階ではいろいろと書いたけれども、いや嘘書いたわけではないけれども、たぶん実際はそのエントリーシートにぶつけられたやつの、1000分の1程度に希釈した熱意を僕は持っているのだけれども。
 就活初期段階。いろいろなセミナーやらブログやらで垂れ流されている自己分析法などによると、将来どうなりたいのか? という根源的な目標を設定すると、それに沿って自分のやりたい仕事を見つけることができるそう。その昔僕もそういうのをやった。で、なんかなー自分。将来何をやってたいかなーとか思ったら、上から順番に三つ「昼間からワイン飲みたい」「アニメを見たい」「エロいことをしたい」だったので、実際就活をやらずに、ニートになって親の脛をかじりまくったらそれは実現できるのではないかと思った。そしてそれはそれで茨の道であるので、いったいどうすればいいんだ社会人ってさーと愕然とした。何よりもニートじゃエロいこともできない気がする。彼女できにくくなると思われる。したらデリヘルなどを呼ぶしかないと思うのだけれど、なんせ実家住まいじゃなー、それも厳しいでしょ。ね。金もないし。ばあちゃんの金を掠め取ってデリヘルとかもできるかもだけど、それはもうワクワクするレベルのゴミぶりだものね。あえてそれを目指す? いや茨の道ですよ。あれはあれで鉄のハートが必要ですよ。親の涙を意に介さなくなるスキルとか、そういう高レベルスキルが求められますよ。
 結局、底辺に下がるのだって必死、頂上に上り詰めるのも必死。社会とかいう山の中腹、一合目でも頂上でもない、五合目。そこで、周囲のコマゴマとした圧力に髪をはげ散らかし、無難に生き続け、最後は無難に家族とかに看取られながら、「平穏無事にすんでよかったなあ」ってシミジミするしかないの? ていうかその無難に生きることが一番難しかったりするんじゃねーの? よくこう、10代の若者が、「俺は社会の歯車になって生きるのはいやなんだ」とか言いながら東京にギター持って出てくけど、その若者が馬鹿にする歯車でさえ恐々と悲鳴をあげる現代? すげーな人生。すげー難しいよ人生。難易度エクストリームだよ。どの道進んでも早々に死にたいね。
 というわけで、比較的楽しそうで、精神を病んで自殺することなく、かつ天寿を全うしやすい「昼からワイン」というライフスタイルを目指すにはベストセラーたたきだすしかない、あるいは日曜午後6時代あたりに僕原作のアニメを放送し、半永久的に著作権料をもぎとるしかないと思い、なんとか作家にでもなれないかと思案中の僕でありますが、全然くそだわ。書けないわ。
 関東来て何か書いたかというと、短編小説一本――それも超つまらないやつ――だけだし、賞に応募しようとしているやつは全然推敲ができないし(というかする気がないし)、たまに書いたと思えばこのように糞つまらない日記だし、ストリップに週一で行くしでもう駄目だ。すごいやる気でない。「昼間からワイン」という目標に対する手段を全然習慣化できない。芸術的なもの(ストリップ?)に触れ、毎日意欲的に書き続けるという当初の予定を遂行できていない。こんなに駄目な人間だったかなぼかあ。
 いや、そうですね。もともとこんな人間だった。目標に向かってコツコツやりつづけるなんてこたあ、生来からできないタチでござんした。ならいいや。気に病まない。
 しかし好きなものなら積極的にコツコツやっちゃうものだよなー人間。たとえば、僕はポップンミュージックという音ゲーが好きなのだけれど、あれは毎日コツコツやれる。つーか欠かさない。仕事終わりで疲れててもやる。おかげで、始めて一ヶ月で、友人に「プレイ姿が気持ち悪い」と言わしめた。ガッツポーズである。音ゲー関連で気持ち悪いと言われるのは、うまくなってきた証拠である。僕はおそらく初級者から中級者の間くらいの実力だが、上級者ともなると人間じゃないみたいになってくる。この調子であと二年続ければ、僕も人間から脱してコンピューターみたいにプレイでき、そして友人に本気で敬遠されるレベルになることであろう。
 いくらポップンが上手くなっても、昼からワインを飲めるわけではない、むしろその目標からはどんどん遠ざかる、時間の無駄との声が聴こえるが、そうじゃない。ポップンのように、楽しめて、毎日やらなきゃ我慢ができないと思える習慣、かつ日曜六時代アニメの原作で著作権料がふんだくれる道につながる習慣……そんなのがあればいいわけである。
 ということで、ひたすら読書をすることにした。書くのは嫌いだが読むのは好きである。仕事にいかずに読書をしたいタチである。学生時代はよく授業をサボって環状線に乗り込み、学校が終わるまで本を読んでいたものだ。それぐらい読書好きだ。飽きるほど読んでいれば、そのうち書きたくなるであろうという安い考え。いや、むしろ書きたい気持ちがわかなくても、読むことによって想像力は鍛えられるのだから、どっちにしろプラスでしょーっていう考え。
 そもそも今までを振り返ると、僕が何か小説を書こうと思う場面は、いずれも「楽しい小説を読んだ後」だった。搾り出して書こうだなんて、少なくとも素人の段階ではそんな必要はない気がする。それを不真面目だと捉える作家志望の方もいるかもだけど、気にしない。苦しんで小説は書くものだともっともなことを言う人が大勢いるかもだけど、そんなのは気にしない。まずはこの手法を試そう。小説をいくら読もうが少なくとも後退にはならない。「俺も書きてえ~!」と思わず叫んじゃうぐらいまで、好きに小説読んでればいいや。
 ということで、GWに読んだ小説をここに羅列する。こういうのをネット上に書くと、「俺、こんなにも読書してるんだぜ」と言いたげに見えるがそのとおりである。習慣を続ける上でポイントなのは、「俺、こんなにもやってるんだぜ」と堂々とナルシストぶる、パープリンな思考だと最近気づいた。自分のナルシスト心を見せ付けるのが習慣の動機につながる。ポップンだって、半分はへたくそな小学生のあとにプレイして、そいつにどうよ! と見せ付けるナルシス精神が動機につながってる面もある。ナルシストって重要よ。恥知らずこそ習慣の第一歩よ。ということで羅列。
 未来イソップ       星新一
 銀齢の果て       筒井康孝
 にぎやかな未来
 涼宮ハルヒの憂鬱   谷山流
         溜息
         退屈
         消失
         暴走
         動揺
         陰謀
 卒業           重松清
 七つの海を越えて   白石康次郎
 
 —以下現在読書中—
涼宮ハルヒの憤概   谷山流
 ビタミンF         重松清
 サヨナライツカ      辻仁成
 これは読んでるねー。すごく。俺すごいよ。ナルシスナルシス。ラノベが多いことに若干のアレがありますが、そんなことはどうでもいい。重要なのは楽しく量を読んでナルシストぶることであります。できれば多ジャンルの。罪と罰とかはあとで読みゃあいいんだ。そういうかたっくるしいのもいいけども、今は習慣化が先だ。6月になればインターネットも常時接続できるようになるので、このようにナルシスぶって、ネット上に日記を書く習慣もつけれればと思う。
 あと、毎日自分がどのくらいの時間読書してるか、書いてるか等々の記録もノートにつけた。これで「こんなにやったんだすげえ!」と自分のナルシスを高めることができる。いいねこれ。最近どの企業も目の色変えて言ってやがる「見える化」ってやつですね。なんだかうら寒いけどいい感じ。
 ということで何が言いたいかというと、別に何も言いたくなくて、強いて言えば明日の小澤マリアが楽しみだなーということ。もう書いてるうちにどうでもよくなった。ナルシストってそんなものかもね。自慢ポイントが終わればあとはどうでもよくなるみたいな。
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090509」への7件のフィードバック

  1. SECRET: 0
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    Y平さんの文章、ものっそい好きです。
    共感したとかそういうことはまぁどうでもいいのですが、
    自分も仕事してて、上にいきたい(というより、より楽に金が稼ぎたい)と
    考えるのですが、それはそれで結局険しい道だったりするわけで。。。
    ラジオは仕事で聴けなかったのですが、また機会があったらやってください。

  2. SECRET: 0
    PASS: 105a44d64e0e1d68eca78c29fd528ece
    私は、友達と北海道一周してました(。・_・。)ノ
    知床めっちゃ綺麗でした。゚+.ヾ(´∀`*)ノ キャッキャッキャ。+.゚
    あと、すんごい面白い文章書けるのにニートって人もいました。゚+.ヾ(´∀`*)ノ キャッキャッキャ。+.゚
    ギター一本で上京、むしろその境地が私は羨ましい&尊敬します(。・_・。)ノ
    で、その次に、毎日を何かにきちんと繋げたいっていうY平さんも尊敬しちゃいます(*´∀`*)
    こんな風に並べるのは失礼なのかな?(*ノェノ)

  3. SECRET: 0
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    こんばんは。
    このコメントはY平さんが森氏の著書を読んだ後だった場合、完全なオナニーコメントですので、最後の行以外読まなくて結構ですシコシコ
    個人的におすすめなのが、森博嗣著の「すべてがFになる」です。
    S&Mシリーズと呼ばれる、同じシリーズの作品が10冊あります。(SMとは違います)
    内容はミステリで、数学的な考え方が好きであれば読みやすいと思います。
    森氏は名古屋大の助教授だったそうで、(ご自身は工学博士と名乗っていますが)今は小説家としてかなり有名です。
    最近映画化された「スカイ・クロラ」の原作者でもあります。
    とにかくおすすめですよ。
    是非読んでみてください。
    そして涼宮ハルヒの原作者は谷川流さんですよ。^^

  4. SECRET: 0
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    小説を書きたい書きたいと中一の頃より思いつつ気づけばもう高二・・・
    書きあげた小説は短編一本のみ。読んだ本はおそらく3ケタ行ってない。
    でもそうやってみんな大人になっていくんですよね!ねえ!?

  5. SECRET: 0
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    小説なんて30過ぎてから書けばいい、と吉行淳之介さんも言ってました。結婚して、自分によく似たY美ちゃんやY輔くんに囲まれるようになれば、昼間からワインなんてどーでもよくなるよ。
    人生禿散らかしてるうちに、どうにもこうにもアウトプットしたくてたまらんようになるはず。機が熟すのをしたたかに待てばいいんじゃまいか? ストリップ? いいじゃまいか。

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