Y平のフォント弄り日記 (長いけど頑張って読んでん♪) By Y平

Y平のアクティブ日記
学生ブログランキングで去年の五月ぐらいから、
上位70位を守り続けピーク時は10位まで行ったことがあるという、ベテランブログ。
織田信長の武将でいえば、丹羽長秀ぐらいの古参の将と言える。
さて、このY平のアクティブ日記。五月の後半あたりからひどく更新が滞っているわけです。
まあ、一つもおもしろくないブログなので別段更新などしなくとも、
むしろそのまま消えてしまっても、誰も悲しまないことうけあいなのですが、
僕はあのブログの作者Y平とそれこそ穴同士でつながった兄弟のようなものなので、
少々心配になってきたのです。
そんなわけで、この間、Y平に直撃インタビューを試みるべく
彼の所属する大学に潜入してきました。
ドンドンドンドンドン!!
はーい次は43番!!43番です!!
ビンゴの方、いらっしゃいますかあ??
あ!はい!! そこのお兄さんビンゴ一番手!!!
おめでとう!!

さ、騒がしい……!何なんでしょうこの騒ぎは?
ニートでキモオタの私にとってはけっこう嫌な空気です。
すいません、これ今何やってんですか?? 
え……? 大学祭? へえ。
どうやら大学祭が行われてるようですね。
この中にY平はいるんでしょうか?
いませんね……
あのバカがこういう隅っこのほうで乱交とか行われてるんじゃないかと思われるほどの
ドンちゃん騒ぎに参加しないはずはないんですが。おかしいな。
ん? 図書館の中に誰かいるぞ? 誰だあれ?
お……まさか! Y平だ~~~~~!!!
なんだあいつ!! 外で大学祭がやってるってーのに図書館でお勉強か!?
非アクティブにもほどがあるぞ!!
ちょっとちょっと、Y平。おいそこのキモオタ!
Y平「はい? なんすか?」
お前早くアクティブ日記更新しろよ!!
数少ない読者が、お前の更新を待ってるんだぞ!!
Y平「はあ……またそれか。この前もそれと同じことをメールで言われたよ。
早く更新しろ!死ね!とな。」
だろ? みんなそう思ってるんだよ。早くしねえとほんとに殺されるぜ?
死にたくないなら更新しなー!!
Y平「まあ落ち着け。死ねとかそういうことは言わずにクールにいこう。
クールな頭になったところでまず君に聞く。あのブログがほんとにおもしろいと思うか?」
ああ!サイコーだぜ!オレはあんなにファンタスティックで勢いのあるおもしろ文章なんて見たことがない。
はあちゅうの100倍はおもしろいね!!
Y平「まあ、はあちゅうより面白いとかそういう相対的なアレは別にして、そうか。おもしろ文章か。
……笑わせるなよカス野郎。」
な……!
Y平「いいか? 世の中にはあんなのよりおもしろい文章を書くやつなんてごまんといるんだよ。
学生ブログランキングという狭い枠を飛びでて、
広大なネット上のあらゆる廃人たちの偉大な作品を目の前に
あんなブログに見出す価値など何もない。」
お前より面白いヤツなんて、いて当たり前だ!
けど、お前よりおもしろい文章書くやつがいるからって
価値がねえっていう理由にはならねえだろうがよ!
Y平「そうだな。確かにその論理は正解だ。
ただ君は今、「おもしろ文章」と言ったな?
あんなもん文章なんて呼べるか!ボケ!」
え? だって実際に文章書いてる……
Y平「ああ、確かに文法的な意味では文章を書いてると言えるだろうな。
けど、君の言う「文章がおもしろい」ってえやつは、
純粋に文章そのものがおもしろいっていう意味のはずだろう?」
ど、どういうことだ?
Y平「それじゃあ君によく分かるよう、
あのブログの記事を一つ、この下に載せてみようか。
尊敬するイケメン池尾君が、悪徳セールスに騙されるという
なんとも香ばしい内容の記事だが……見よ!長いけど注意して見よ!」
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感心しながら、池尾くんの話を聞いていると
池尾くんが新たな話をし始めた。
池尾くん
「そういやあ、この前家に電話があってさ。
なんかセールスの電話だったんだけど、
電話口の人が、若い女の子でさ。
セールスっていうか、ちょっとした友達みたいな感じで
しゃべりかけてくるから、すげえ気があっちゃってw
いろいろ…まあそんときのオレの彼女のこととか
相談したり、めちゃめちゃ喋ったんだよね。
んで、結局会うことになったんだよ。」
Y平
「マジで!? 池尾くん、すごいな。
セールスの電話から女の子と知り合うなんてどんなツワモノだよ!?
で、どこで会ったの?」
池尾
「むこうの女の子の店で☆
けっこうかわいくてさ~、ウンタラカンタラ……」
え? それダメ。
電話で言葉巧みに相手を乗せ、店頭に呼ぶなんて
悪徳商法っぽい空気むんむんじゃないか。
つーか立派なアポイントメントセールスじゃねえか。
いや待て、まだ早い。
いくらなんでもイケメン池尾くんが
そんな家庭科の教科書に載ってるような
悪徳商法にはまるわけがない。
電話口の女の子のノリ、周囲の雑音、言葉遣い
すべてを総合的に見て、
これは悪徳商法ではない、出会いの可能性だと判断したんだ。
そうだ、大丈夫さ。店って言っても
なんか新装開店のファッション店みたいな感じで
センスのよさそうだった池尾君が特別に呼ばれただけなんだ。
そうだ。なんたってイケメンだもの。
池尾
「そこでダイア買ったよ。」
残念~~!!!!
いやいや、思わず普段は使わない
そこらへんの小学生ブログでも書いてそうな
波田陽区ツッコミとか入れちゃったじゃないか。切腹~~
マジですか?
もうアポイントメントセールス確定じゃないか。
店に行ったら、最初はかわいらしい女性が相手をしていたけど
商品が出てくるやいなや、
黒い服着たおっさんとスイッチする
お決まりの展開が繰り広げられた感 丸出しじゃないですか。
正直ほんとにがっかりしたんす。
憧れるイケメン池尾くんが、
こんなバリバリの悪徳商法にかかってしまったことに
僕の見える世界の希望という光が一気に消えうせてしまった。
こんなイケメンが……こんなしっかりしてる子が
こんな……ダイアとか……
しかも買ったダイアは50万したとか言ってるし、
「ローンで組めば安い」とか、
「品質はいいんだよ」とか
詐欺にあった人たちが、高確率で吐いてそうな
ありきたいなこと言ってるし、
一体なんなんだこの世の中?
池尾くんに対する失望から、世の中にまで失望感が
広がってしまった僕がうなだれていると、
池尾くんはまた話を続ける。
池尾
「でもね、女の子のアドレス聞いたよ!
今もメールしてる。」
……
やはり池尾くんは偉大
池尾くんやばいよ。
一気にまた池尾くんへの尊敬度があがった一瞬でした。
だってありえないよ。
アポイントメントセールスにひっかかって50万払って、
それでもなお女の子のアドレス手に入れるなんて
ほんとに究極だよ。
気絶してもなお君臨するみたいな。キーソグ キーソグ

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Y平「どうだ? この記事はけっこう反響のあったやつだが。
今改めて見てどう思った。」
……い、いや。俺は自分自身、かなりのY平ファンだと思ってきた。
だが……なんというか、この記事は……
Y平「つまらない、だろ?」
……認めたくない。認めたくないけど……!
俺、あまりのつまらなさに画面スクロールしまくっちゃいました。
Y平「そう。あまり面白くはないよな?
ページ早く送ろうとして、マウスの中心のコリコリを転がしちゃうよな?乳首の如く。」
ど、どうしてだ……!? 一体なぜ!! あそこで見たときは爆笑だったはずなのに……!
Y平「それには理由がある。猿でも分かる明確な理由が、な。」
理由?
Y平「この文章――文章と言うのもおこがましいが
よくよく見ると、まったくフォントが弄られていないだろう?」
……本当だ! 確か、アクティブ日記のほうでは
残念~~~~!!!
みたいにフォントがでっかくなってた!
……あ!?
Y平「どうやら気づいたようだな。」
……はい。もしかして、Y平のアクティブ日記って……
文章自体は大しておもしろくない?
Y平「そいつが分かれば、OKだ。つまり、俺は大しておもしろくもない文章を
さもおもしろいかのように細工し、フォント弄りで乗り切ってきただけだった。」
認めたくないけど、認めざる負えませんな。
Y平「おもしろい文章ありきでフォントを弄るのは、一向かまわない。と俺は思う。
だが、おもしろくない文章をフォント弄りで無理におもしろくするのは愚の骨頂だ。
自分の文章力の成長の妨げになるだけでなく、
いざ社会に出て、フォントを弄らない文章を書くよう言われたときに、
「残念~~~~!!!」とか僕は語彙力がありませんでござると宣言するも同然の
低レベルな文章を書いて、大目玉を食らう。
「ブログなら……ブログなら俺はいい文章が書けるんだ!」と暗い部屋で煩悶する日々が続くが、
実際にはそれはいい文章などとは言えず、
所詮はクソ文章+いいフォント弄りに留まるに過ぎないことに、俺は気づかない。」
エントリーシートの巧拙にも関わってきそうな話ですな。知らんけど。
Y平「ところが俺は幸か不幸かそのことに気づいてしまった。
自分の文章がフォントにおんぶに抱っこのクソ文だということに気づいてしまった。
何度も言うが、面白い文章がフォント弄りしてあるのは最高だ。
読みやすい上に、面白さは倍増する。
だが俺は、面白い文章など書けない。いや、もしかしたら書けるかもしれないのにも関わらず、
すぐにフォント弄りに頼ろうとする。自分の可能性をつぶしている。
ランキング1位の可能性を!はあちゅうと結婚するという未来を!」
うう……グスグス……ひっくひっく……
Y平「俺はあの「フォント弄り日記」に行くと、どうしてもフォントを弄りたくなる症候群に襲われるのだ。
フォントサイズを7とかにして、視覚的表現に頼ろうとしてしまうのだ。
そんなんじゃあ伸びねえ!!!
ランキングも文章力も伸びねえ!!!背も伸びねえ!!!!筋肉もつかない!!!」
うう……エグっ!ヒック……ヒック……!
Y平「そんなわけで僕は今後一切、気の向かない限り、
あっちのフォント弄り日記は更新しないことに決めたのだ。
フォントを弄るのは文章が面白くなってからでいい。」
えぐっ……!エグ……!おおおーいおいおいおい~~~!!
Y平「泣くなY平。文章がうまくなったなと自分で確信できたとき、
僕は再びあそこへ戻ってくる。しばしの辛抱だ。」
うわああん……ひっく、ひっく……
違うんですY平さん……
僕はそんなことが悲しいんじゃないんです……違うんです……
Y平「なんだ……? 言ってみなさい。おじさんが何でも聞いてやるぞ?」
ひっく……ひっく……実は……
こ、この記事自体が……エグっ!うえ……!
大して面白くないんです……
Y平「…………」
Y平「そういうときは……
はあちゅう大好き
とでも書いとけばいいんだよ!!

どひゃ~~~最低だああ~~~!
↓つまらないフォント弄りほど萎えるものはない(投票)


リンクに バルさんのブログ ただの日記です aidaiエナジー2
ムトウの電情一人歩き を追加しました。
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続・いい男塾 ~はあちゅうとデート☆~ By Y平

前回のはあちゅうとの妄想デートの続き。
ロリコンな上にM男のY平が学生ブログのカリスマ、はあちゅうを我が物にしようと、
豊橋のんほいパークに連れてったってえお話だ。
どうでもいいけど、このシリーズ、
リアルにはあちゅうに見せたくなってメールしようかと思ったけど止めました。
なんかこう、もっと大きくなってから伝えたい。
(ちんこじゃないよ、ブログの規模の話だよ☆)
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「Y平くん!早く!」
春香(はあちゅうの本名)が僕を呼んでいる。
春の陽射しが心地よく広がるこの空の下、客は僕と春香の二人きり。
そんな錯覚を覚えるほどの至高の空間を僕は噛み締めるようにして歩く。
草の匂いを帯びた春風が、肌を優しくなでるのが心地いい。
わずかに目線を上げると、木の上に小さな鳥が二羽、仲良さそうに、
戯れているのが目に入る。その下でクルクルと舞うようにして春香は歩く。
眩しい。
春香という名前は彼女に本当にぴったりだと思った。
「爬虫類館だってさ。入ろうか。」
僕は春香にひっぱられるようにして、爬虫類館に足を踏み入れた。
爬虫類館と言っても、そこは人工的な白を呈したコンクリの大きな箱があるだけである。
動物に対する愛が、あまりに感じられないそこには、重く冷たい空気が充満しているようで、僕の気分は滅入る。
左手に家庭用の水槽。亀がぼうっと、ただぼうっと一点を見据えてじっとしている。
右手には、ガラス張りの檻。アメリカの映画にでも出てきそうな、野太い蛇が
無気力に(と言ってもそう見えただけだが)黙々と時間が過ぎるのを待っている。
亀の水槽の隅に落ちている、エサとおぼしき金魚が酷く生臭い。
二度と動くことはないであろう目玉が、真っ白になって虚空を睨んでいる。
死。
あらゆる死の気配がそこにはあった。
肉体的死、精神的死。
ここにいる爬虫類たちは、一生ここで無為な生活を送るのであろう。
最も、当の爬虫類達はそんなことを考える能力も、そして理由もないのだが。
「ちょっと……これひどい。爬虫類の八割が亀じゃない!
ウ、ウケる……!しかも日本亀とかもいるし。ウチの近所にもいるじゃんか。」
死の空間の中で、春香は一筋の光明を捜し当て、そうやってカラカラと笑った。
この鋭い洞察こそが春香をはあちゅうたらしめる、最大の要因なのであろうか。
それに比べて僕は……
その続きを考える暇もなく、春香は引き続き僕を連れ回した。
白熊の餌付け、猟虎の餌付け。ペンギンたちが一列に寸分の狂いもなく並ぶ氷山。
中でも、ペンギンたちの姿に春香は心を奪われたらしく、デジカメを構えては、
やたらにペンギンの姿を撮りまくっていた。
また、ペンギンを背景に自分を撮れと僕にせがみ、数枚僕が撮ってやったりもした。
ただ、どれもこれもブレてしまったのはここだけの話。
春香をデジカメ越しとはいえ、じっと見つめるというのは僕にとって大変なことだったのだ。
大変? 今僕は「大変なこと」と言った。
たかだか見るだけの行為が大変だと断言した。
そうか。そうだったのか。
僕はもう春香に……
「何考えてんの??」
太陽は既に天頂を過ぎ、真っ白だった光が今はもう赤黄色く染まりつつある。
風が冷たくなってきたので僕は脱いでいたジャケットを羽織りなおす。
春香が僕の顔を覗き込んでいる。
よくよく見ると、意外と大きな目をしているのに、今気付いた。
「なんでもない。」
搾り出すようにしか声が出なかったのは、風が冷たいからではない。
闇が夕暮れに隠れて、ひたひたと僕らの座っているベンチに近づいてきているこの時分。
いつの間にか春香は、互いの息遣いが感じとれるほどの近距離にまで近づいてきている。
僕は、春香がそんな状態になっていると感じた刹那、
無意識に、極めて機械的に、そうするのが義務であるかのように、口を開いた。
「大事な話が……あるんです。」
何? と春香は分かっているくせに答えた。
辺りには誰もおらず、ただただ風のみが二人の空間を横切っている。
※ ※ ※ ※
男はあるラブホテルの一部屋で、醜い笑顔を浮かべながら、携帯を操作していた。
傍らには、頬を蒸気させ横たわる女性が一人。
自分の携帯が失くなっているのにも気づかずに、快楽の余波に溺れ、自我を失っている。
携帯を操作しながら笑う男は、そのディスプレイ上に、
中川早紀の名前を見つけだすと、より一層醜く滑稽に顔を歪ませた。
「次はさきっちょだなー」
男は呟いた。

~拙著:「一生さきっちょ宣言」より抜粋~


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