南京大虐殺記念館に行ってきた

 せっかく南京にいるということで行ってきたよ南京大虐殺記念館。もう名前からして負のオーラプンプンで怖い。記念しちゃってるもん。日本人が一人で行って大丈夫か会社の中国娘に聞いたところ「別に大丈夫よー」っつってたのでそれを信じて行ってみた。
 南京大虐殺知らない人のために軽く説明しておく。第2次世界大戦中、南京に進軍した日本軍が南京の人をたくさん殺してしまったという事件。殺された人が軍人のみだったか、市民含めて殺されたか、はたまた本当にそんな虐殺は起こったのか? ていうのは、いまだ日本と中国間で議論がなされている。そのため、うっかり日本側中国側どちらかに傾く意見をここですると、右とか左の人とかその他様々な人がくる。なので僕は何も分からないというスタンスを貫きます。ほんと何も分からないから。来るなよ。来るなって。
 閑話休題。さっそく地下鉄で行ってみた。最寄り駅で降りてびっくりしたんだが、意外に学生やらチャラい若者やらがたくさんいた。一人ぐらい日本鬼子! と怒り狂ってるタカ派の人がいそうで怖い。若者だからこそ逆に怖い。
 入り口はさながら遊園地のよう。ていうか行列すごすぎだろう。たぶん200人ぐらい待ってる。2004年に無料開放されてからというものの、一気に入場者数が増えたらしい。観光ツアーの旗を持った人が10人ぐらいいる。日本で歴史資料館無料開放してもこうはならんだろうな……国民性の違いか。
 行列待ちしている間、となりの水辺に事件時の様子を描いた彫刻が置いてあって面白い。面白いんだがいかんせん内容が「悪魔が来たぞー! と逃げ惑う女子」「悪魔に殺された母親にすがりついたまま凍死する子供」とかとにかく過激。まわりの皆は顔をしかめながらそれを真剣に見つめている。あなたの横にその悪魔の子孫がいるんですが……と思いつつ僕は今日だけ韓国人になることにした。ニポンゴワカラナーイ。
30万人
 入り口には遭難者30万人のでかい文字。この遭難者30万人という単語は施設のところどころに書いてある。この数字が中国にとって重要な意味を持っている事が伺える。
日本語読むと怖い
 平和の鐘みたいなのが置いてあったので何気なく説明文を読む。日本語もあるので助かる。が、よく考えたら説明文の目線でどこ見てるか判明→お前小日本だな! →タカ派急襲という最悪のシナリオが頭によぎったので英語のほうを読む。英語読んでるふりをする。英語よみながらときどき日本語を一瞬見る。なんでこんなことをしてるんだ僕は。
 外はあらかた楽しんだので中。ピラミッドみたいなでかい建物に入る。暗い階段を降りると日本にむちゃくちゃにされた南京の市内の様子が再現されていてお化け屋敷のよう。撮影厳禁なはずなのだがみんな撮りまくりでややウケする。
 次はこの事件で被害にあったとされる中国人全員の名前が彫られた壁が出現。30万個も書いたのか……? と絶句する。スケールがでかい。さらに少し進むと資料展示がでてきた。当時日本の○○が着ていた軍服だとか、日本人が使っていた銃、階級バッジだとか軍刀、当時の日本の新聞などなど日本の資料が多かったのが印象的だ。虐殺当時、日本の「米山商店」で焼かれたトックリ、などという訳の分からないものも置いてあってニヤけた。
 新聞で印象に残ったのが、「百人斬り」の記事。日本の2人の少尉が中国人を100人斬れるかどうかゲームをしている会話が載っていた。「アハハ、俺は105人だぞう。貴様は?」「俺は106だ。いずれか先に100人斬ったかわからんな」みたいな会話が面白おかしく書かれていた。「両少尉、さらに延長戦!!」とかあおりが入っているのもすごい。戦意高揚のためか、事実なんだか知らないが昔の人は大胆な記事を書いたものである。ちなみに両少尉は終戦後軍法裁判にかけられて処刑されている。遺族が2003年に名誉毀損のため新聞社を訴えたが敗訴したそうだ。現在にも様々な想いを残す歯がゆい事件である。
 日本軍が中国人の首を落とす瞬間やら、空襲で死んだ市民達の写真やらだんだんグロいものが展示されるようになってきた。目が回る。というかボリュームが半端ない。もう1時間も経っている。1時間も反日的な記載ばかり読んでいたため気がめいってくる。まわりの中国人を見ると、ろくに説明も見ないままかっこいい銃とかの写真を撮ってたりする。だめだ、僕もそのスタンスでいかないと。目についたものだけをシレッと見つつ進んで行く。関係ないけど中国のおばさんはパツパツのミニスカートとかよく履くけどあれはなんなんでしょうね。などと前の中国おばさんの尻を見ながら歩く。
 尻を見ながらずんずん進んで行くと、いい音楽とともに「私たちはこの事実を抱え共に未来に向かって歩んでいかなければならない」的なメッセージが書かれたでかい石碑がでてきた。ようやく終わりである。なるほどめちゃくちゃ面白かったが、いかんせん内容が日本人にとってきついのと、グロい写真が多いので少し疲れた。まあでもなにが事実でなにが事実でないか、色々考える事は面白い。南京来て一番面白い観光地だったな。
 と、晴れやかな気持ちで階段をおりていくとそこに「忘れるな! 日本の非道!」のでかい文字盤とともに空襲時の映像がこんもり展示された部屋に出た。ずらっと続くグロ展示達。なんでや。さっきいい感じに終わらせにかかってたじゃねえか。何だこの構成。
 結局その後出るのに30分を費やした。でも面白いところなので皆さんも一度行ってみてください。
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中国で髪を切る

髪を切りたい。と思った。中国で。
というのも絶賛南京は中国へ出張中の僕である。中国のソフト会社に常駐し、現地中国人の指導をする、というと聞こえはいいが実際は言葉の壁がおおいに立ちはだかる。コミュニケーション手段はもっぱら日本語と英語で、しかも僕の英語力たるや、もし英語ではじめてのお使いをやるとしたらギリギリ失敗するレベル。僕「I want to… I want to…」中国人「 ペラペラペラペラ?」 僕「T,thanks… (うっせえ! 今それ言おうとしてたんだバカ!)」ってなもんで辛うじて通じる。通じてると信じてる。通じてるよな?
まあ会社はいい。ギリギリ英語が通じるからいい。では会社以外はと言うと、英語を喋れる人すらいなくなるので難易度がとてつもなく上がる。This is a penレベルも喋れないため道を聞く事すらできない。
そんななか髪を切るのである。会社の中国人娘が僕を見て「ホームレスみたいな髪型みたいwww」とバカにしくさったから切るのである。3日目ぐらいでこれを言ってくるのだから中国の女の人ってすごい。腹が立ったので、いっそはやりのヘアースタイルにして、態度を改めさせてやる! と息巻いた。そうこれは仕事なのである。現地常駐者として問題児の態度を改めるのを目的とする。言葉の壁など気にしている場合じゃない。
ということで休日。ホテルの裏に日本語を喋れる美容師さんがいるよ! という情報をネットで入手し早速向かう。いや、やっぱいきなり中国語オンリーってきびしいじゃない? だからさ、最初は日本語でならしてさ? 中国の散髪屋のシステムを知ってからさ(ry。
色々いい訳を頭に浮かべつつホテルの裏路地に入って行く。
路駐でうめつくされた狭い小道には子供やら放し飼いの犬やら、商店の前でじっと前を凝視してるおじいちゃん、連なった家々の軒先には洗濯物が干されていたりと生活臭がすごい。ふと見ると、なぜかこんな生活感のあるところで風船売りが風船を売っていたりする。子供達は道ばたで風船を特におもしろそうでもなく蹴っている。ひたすら蹴っている。
あ、美容院ないな。と直感した。こんなところに美容院があったらビビる。昔、母親に「ここ美容院だから」とか言って1500円の床屋に連れて行かれていたものだがせいぜいその類のものしかないだろう。ネットの情報は2005年の書き込みだったので、もしかしたらもう店を畳んでしまっているかもしれない。会った事もない美容師の挫折を思い浮かべながら路駐の車をすいすい抜けて道を進んで行く。
散髪
するとあった。事前にネットで「髪」という字だけは調べていたのでたぶんこれである。看板の三文字目が確か「髪」という字を示してるはず。恐る恐る店の入り口を眺める。おばさんが奥のソファーで寝転びながら面白くもなさそうにテレビを凝視している。これ絶対日本語通じないパターンのやつである。おずおずと入ろうか入らまいか迷う僕の後ろ姿はとてもはじめてのおつかいチックである。まあ被写体は可愛い子供ではなくホームレスの髪型をしたおっさんだが。
店先のホームレスに気づいたおばさんは、一発ためいきをつきながらだるそうに立ち上がる。僕はエクスキューズミーを連呼しながら入店。おばさんはニコリともしないし何も言わない。いらっしゃいませの一言はもちろんない。むしろテレビの続きをちらちら見ている。「髪を切りたいんですが」と恐る恐る日本語で言ってみる。しかしおばさんはやっぱりテレビに夢中である。日本の美容師さんなんて初めから存在しなかったんや。
諦めた僕は髪の毛を指差し、ジェスチャーで髪を切る動作をする。おばさんはめんどくさそうにあごで席を指す。いいの? いいの? とか日本語で聞きながら僕はおもむろに席に座る。
散髪台を見ると、大量の髪の束が散乱し、その中にズボッとはさみが刺してあった。嘘みたいだがまじで刺してあった。まるで髪の束がはさみのラック代わりですよという具合に刺してあった。衛生と言う概念はもはや存在しないし、言うだけ野暮な雰囲気がおばさんからプンプンする。のでおとなしくしている。
あらかじめダウンロードしておいた松潤の画像を携帯で見せて、これ! これ! と連呼する。おばさんは怪訝そうな顔をしながら画像を一瞥し、軽くうなづく。「絶対わかってないでしょー」とか日本語で笑いかけるがおばさんはテレビに夢中である。絶対分かってないやつである。
おばさんはテレビもそこそこに、入念に僕の髪をとかし始める。あ、そこは日本と同じなんだ。日本の床屋と似たような手つきに少し安心していたら、突然おばさんから舌打ち。僕にかけていた散髪ローブをぬがせると、あごで「立て」と促してくる。え、なんか悪い事やったかなとマゴマゴしていると、洗髪台に連れて行かれる。僕の天パは世界共通で切りにくいらしい。髪の毛をあらあらしくシャンプーされ、濡れたまま再び散髪台に座らされる。
髪をとかしきったおばさんは少しご満悦の様子。一息ついたあと、いよいよハサミの登場である。ドキドキしながら鏡越しのおばさんを見つめる。ざくざくざく。ざくざくざく。ざっくざく切っていく。すくとかそういうことは一切しない。オールざくざくである。ガンガン落ちて行く僕の髪の毛を見ながら、ああ、この髪の毛もハサミのラックになるんだろうなと切ない気持ちになる。
そんなこんなで、ときどきテレビを見ながら手を動かしているおばさんにドキドキしながらも、無事散髪は終了した。
髪
*ホテルで撮影したものです
すごい。当たり前だが全然松潤じゃない。天パの7・3の何かになった。ただ、妙な髪型にされた怒りは沸いてこない。むしろ面白くてずっとにやついてしまった。なんで俺中国で髪切ってんだろうと爆笑したい気分になった。
にやにやしながら、つたない中国語で「謝謝、好了(よい)」と伝えると、おばさんは初めて微笑を浮かべ「不客气(どういたしまして)」と言った。おばさんは初めて喋ったのである。入店以来一言もしゃべらなかったおばさんが喋った事に嬉しくなり、僕は手を振りながら店を出て行った。代金も20元(320円ぐらい)とお安く、なんだか中国が好きになれるかも、と思った瞬間だった。
そのようなことを出社後、中国娘に伝えたところ「その髪に20元とか何してんの? あたし12元で切ってるよ」的なことを言われたので中国は置いといてやはりこの中国娘をどうにかするしかないと変な7・3の髪をかきながら決意した。
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