今日は朝から輪講があったので早起きして学校へ。八時半に到着。開始時間の九時まで机で突っ伏して寝る。早く寝たのにねみい。どうしようもねえ。
輪講開始。先生が不在なので、M2の先輩とB4のみでやった。B4の先輩担当ですすめていく。……分からない。資料を読んでも、書いてることがあまり理解できない。B4の先輩自身もあんまり分かってない感じ。それでも切れ者のM2の先輩の助けでなんとか進めて行き、最終的に終わるには終わった。
M2すごい。論理的だし、知識量が段違いだ。こういう技術者になりたいよなあ、という憧れが芽生えた。偽フェルミ準位についてその先輩と定義の確認をし、ちょっと理解が深まる。先輩とは実は同い年なんだけど、論理も知識も僕は下っ端。でもこういう人たちに囲まれて、意見が言えるっつーのは楽しいことだ。もっと早くこういう楽しさがあるよってことを知りたかったな。大学院に進んでも楽しかったろうに。後の祭り。
その後みんなで食堂に行き、台湾ラーメンを食べる。
そういえば最近、研究室内で台湾ラーメン不健康説が流れている。D2の先輩曰く、あれを3日連続で食べると痔になるとか。台湾ラーメンを食べたM2の先輩が昨日、便をもよおした折、ケツがぴりぴりと痛み、切れそうになったとか。
何で辛いもの食べると痔になるんすかねーとか聞いたら、先輩曰く、ケツ穴の血流が増えるせいらしい。イマイチ信じ切れない僕。食った後、もよおすまでの間、そんなに尻血圧って上がったままなのかな? もぐもぐと辛みそを食いながらいぶかしむ。
三時間後。早速もよおしてきたので、トイレに駆け込みふんばった。するとピリリ。尻に走る異常電流を検出。「おお、これか!」と感動しつつ、絶望した。体感してやっと分かる台湾ラーメンの脅威。論より証拠とはまさにこのこと。尻の痛みを知ることで、人は台湾ラーメンを自粛し、一歩大人へと近づく。どうでもいい。いってぇ。僕の尻どうなってしまうん? アーッ! とか言っておけばいいのかな?
結局だましだましにやって、なんとか尻は守られた。危なかった。あと一欠けらの赤唐辛子が致命傷だったかもしれん。ぞっとしながらも、今日も今日とて実験室、クリーンルームへ。実験しながらこの日記を書く。クリーンルームで尻について書く感覚、悪くない。そんなこんなで実験終了。
水曜午後5時はランニングと決めている。研究室内のメンバーで第三グリーンベルトのまわりを走る。M2、D2の先輩四人で走る走る。B4の先輩は、所在ボードのクリップが「学外」になっていた。逃亡の可能性あり。よっぽど走りたくないんだろうな……
気持ちのいい感じで7週走って終了。ちょっと汗ばむぐらいが丁度いい。帰りに皆でファミマへ寄る。思わず三ツ星ミートスパに手が伸びそうになるが、必死に抑えた。空腹を我慢して帰った後の飯は、格段にうまい。空腹こそ最良の調味料。グリム童話でもそういう話があったな。
帰りの電車内で、ノートに書き書き。エッセイを完成させる。原稿用紙換算で6枚。長すぎ。2日で書けた。こんぐらい小説の推敲も気合入れてやれよという感じ。ネットに載せたあと、時間があったら小説の推敲しよかな。たぶんやらない。眠い。
081118
今日は朝起きたら九時になっていたのでギャースだった。先生からは、いつも九時半に来るように言われてるので、これでは完全にアウトである。まあ、アウトならアウトで仕方ないっつーことで、ゆっくり風呂入ってから学校へ。
研究室に着くと、ちょうど先輩達が昼ごはんに行くところだったので、同行させてもらう。研究室来て早々にメシとは我ながらなめたB4だと思う。ヘルシーハンバーグ定食があったので、久々にラーメン以外に手を出す。うまい。野菜がうまい。というより、野菜にかけたシーザードレッシングがうまい。名大の食堂で一番うまいものは、シーザードレッシング。
研究室に帰ると、ちょうど先生と鉢合わせして気まずい。ちょっとマゴマゴすると、「なんだい? 何か言われると思って身構えてるみたいだよ」とニヤニヤ言われ、図星。お茶目な先生だ。遅刻してすんません。
午後は実験だ。装置の調子はすっかりよくなった。今日も見張り時間が多かったので日記を書く。
実験終了。作ったサンプルの測定をかるーくやって家路へと着く。今日は七時に研究室を出れた。明日は作業がおすはずなので、こんなに早くは帰れないだろうな。……いや、七時だって決して早くない。むかつく。
帰ったのが八時半。飯を食べながら録画してあったドラえもんを見る。おでんくん、ドラえもん、クレヨンしんちゃんと、金曜の鉄板番組は毎週全て録画してあるのだが、最近ではおでんくんとドラえもんしか消化できてない。クレしんは、時間があるときでいーやという感じ。とか言いつつ、時間があるのに観れてない。小説も同じ。時間があるときに限って書く気がなくなる。打ち合わせとかが迫って、切羽詰ってくると途端にクレしん観たくなるし、小説も書きたくなる。つまり、今の僕に足りないのは、ヤル気でも時間でもなく、忙しさだ。忙しささえあれば、もう少し充実した生活が送れるはず。我に七難八苦を! ……ウソ。苦しいのいやだよ。楽したいよ。昼からワイン飲んで脳がとろけるほど寝たいよ。ということで、何もやらずに寝た。久しぶりに11時前に床に着けたので本当に満足。僕だって、できれば早寝したいんよ。
081113
前日の風がどうも悪化したらしく朝起きると体がだるい。今日はM2の中間発表があるので、欠席はしたくなかったのだが、体が言うことを聞かず結局昼まで布団に磔。ルルを飲んで谷村志穂の「14歳のエンゲージ」を読みながら寝そべる。
「14歳のエンゲージ」は90年代初期の高校生不良グループのお話。時代が時代だけに、ヤンキーの描写が面白く、男は髪にポマードを塗りたくるし、女はめちゃめちゃにスカートを長くするしで、時代だなあとシミジミした。シンナー遊びのことをアンパンと呼んでいたのも印象的。アンパンと呼ぶヤンキーって今いるのかな……知らないけど。少なくとも、僕のまわりにいるヤンキーはそんなこと言ってない気がする。
そういえば、ファミコンソフト「ダウンタウン熱血物語」で、店屋にあんぱんが売ってたけど、あれはアンパンの隠語だったのかもしれん。くにおくん不良だし。小学生のやるゲームにアンパン。
夜になって熱が下がった。あまりに寝すぎたせいか、目も心もぎらぎらしていた。元気が有り余っていたので、Nさんから借りた「キングダムはーツ2」をやる。レベル50でセフィロスに一騎討ちを挑むが惨敗。その後装備を変え、アビリティを変え、あらゆる戦法を試す。セフィロスの体力ゲージ残り2本まで追い詰めたときに、くだらない霧攻撃で死んだときは、気狂いのアメリカ人ゲーマーの如く長い咆哮を発した。
そんなこんなでセフィロスに負け続けること、のべ92回。ふと、「あれ? 頭いたいなあ……」と思ったので熱を測ってみたら、37.5℃あった。恐ろしい。セフィロスじゃなくて愚か過ぎる自分自身が。
大人の病欠 [エッセイ]
[本日(11月12日)三本目の更新]
体がだるかったので、研究室を早退した。
いつもより大分空いた電車に乗って漫然と揺られる。ああー、鼻はずっとズクズク言ってるし、クシャミは頻繁に出るし、食欲はないわで、いよいよ風邪らしくなってきたものだな。とヌボーっと考えた。そういえば、さっきトイレに行ったとき、自分のチンコを見たら、めちゃめちゃに縮み上がってて、棒というよりは玉みたいになってた。パッと見、三つキンタマがあるみたい。チンコのサイズと体調は密接に関係する。体調が悪ければ、チンコも小さくなる。これは僕の持論だ。ついでに言えば性欲もなくなる傾向にある。「傾向」と、あくまで濁した言い方をしたのは、中学2年のときの判例から。インフルエンザだったにも関わらず、週刊宝石のヌードを見ながらオナニーした経験があるので、傾向とぼかした(ちなみに、その後僕は三日三晩タミフルもびっくりの勢いで生死をさまよった。精子だけに)。あれは、若さが病気に勝った唯一の例外だったと思う。……話がそれた、とにかく体調が悪くて早退したってこと。
そういえば小中高と、早退するときは嬉しかったものだ。らき☆すたの主人公、「こなた」も、熱が出たときは「イエス!」とか言ってガッツポーズしてたし、ちびまる子ちゃんの「まる子」も、熱が出たときは大っぴらに休めるからいいねえ、ひひひ。とか言ってた気がする。かなり気持ちが分かる。
誰のお咎めもなしに一日中寝てられるし、ちょっとセキをすればみんな優しくしてくれる感じ。あと、親たちがいない間に、こっそりプレステなんかをやるのも楽しかった。平日の昼の1時にやるプレステは、格別の味なんだよな。そうやってる内に、風邪が長引くのも、休みが増えたみたいで嬉しくて、そんなんだから生死の境をさまようんだろうと思う。今は反省してる。
で、今日。家に帰って体温を測ってみたら案の定熱があった。そのときに、思わず「ああー……研究が遅れる」と素直に感じたとき、「あ、俺。大人になってる」と思った。
そうだ。大人の病欠とは本来こういうことだよな。ドラえもんでも、パパが風邪ひいたとき、「会社が……会社が……」とフラフラになりながらも会社に行こうとするシーンがあった。大人ってーのは、やらねばならんという責任感でもって、体調不良をおしてでも何かをなそうとするんだよな。そういう感覚が、今の今まで僕には欠如していた。だから、極めて自然に自分の研究を優先しようとする気持ちと、体調不良を嘆く気持ちが出たことに、驚いたのである。休めてラッキーなどという僕はもういない。ちょっとは大人になったな、僕。
でも、唯一残念なのは、このように熱でフラフラだというのにブログを書いてる点だ(しかも、本日三本目)。大人はそんなことせず、まっすぐ病院行って、クスリのんですみやかに寝るもんだ。やっぱりまだ僕は子供? 大人? どうでもいいよ。で、すぐどうでもいいよとうっちゃっちゃうやつが、大抵子供だったりするんだよな。
081112
朝起きてよっと体を起こすと緑色の鼻水がうにょーんとつららのように伸びてきて布団に直撃したものだから頭が痛くなった。緑の長い鼻水が暗示する言葉、体調の悪化。頭でそう理解するととたんに体も重くなってきて、ほんと、病は気からだよなーとか思う。
だるい頭を抱えながら、朝ごはんのバナナを前に、ぬぼーっと体温を測る。デジタル体温計。ぴぴぴ。デジタル様が指し示す温度は35.8度。なんぞ、平熱ジャン、オレ頑張れがんばれ。と気持ちを病モードから健常モードに切り替えようとするが、体のほうはいっこうにダルく。やはり病は気からなんてウソかもしれないなと二転三転。
あー、だるい。おまけにチンコが痒い。そういえば、昨日風呂に入ってねーわ。満員電車にぎゅうぎゅう押し込められながら、漠然と思い出す。ももひきをはいたまま寝てしまったので、ムレることムレること。きっと今僕の睾丸内は、死んだ精子でいっぱいなんだろーなーとか思う(精子は温度に弱い)。頭が回らない。
すると、ぼーっとする脳内とは対照的に、腹がひどく暴れだした。満員電車内。名大駅まで、あと20分? ぐうう、ぐううと唸りながら、怪しく満員電車内で我慢する僕。あああああ。漏らしたら、もうそのままぶっ倒れよう。熱出てぶっ倒れて、その拍子にウンコ漏らしたという体にしよう。そうしたら誰も冷ややかな目では見ないはずググググググ。
敗戦処理を考え始めたら試合終了である。もはや我慢して大学まで辿りつくという、勝利の可能性は1パーセントも残っていなかったので、やむなく新栄町で下車、走る。すると、トイレが改札の奥ではなく、ホーム内にあった。ナイス新栄町。二度目の大学入試のとき。同じ状況で伏見駅に降りたときは、トイレの存在すらなく、名古屋の地下鉄はクソと思っていた僕だったが、こんな地味なところに優等生はいた。新栄町という優等生が。どうでもいい。急いで駅のきったねえトイレに駆け込む。
トイレ内でなんとか試合を引き分けに持ち込んだ僕は、ふっと安心。やれやれとペーパーストックに手を伸ばすが紙がない。ええええ。そんな使い古されたオチいらないよー。と涙目。ここで間違っても、「ブログのネタになります☆」とか言う大馬鹿発言をフォント32ぐらいにしてでかでかと書いてはいけない。ネタになるとか馬鹿か。残るのはむかつきのみである。
なんとか代用品を探すべく、自分の持ち物を脳内でイメージしてみる。風邪でボーっとしていたはずなのに、いやに冷静だったのが不思議だった。持ち物は森博嗣のエッセイと、筆箱。あと千円札。それだけ。
千円札でしりを拭くのはいかにもブルジョワジーで、風刺画になりそうな趣すらある。「紙がなくて、お尻が拭けないワ」「ほら、きれいになったろう」みたいな。それはそれで一興だったのだが、汚いのが問題だ。尻穴から、なんらかの悪い菌が入らないとも限らない。
すると残りは森博嗣のエッセイのみとなる。
唐突だが、僕は森博嗣が大嫌いだ。スかした態度がメチャメチャにむかつく。なのに、エッセイ自体は面白く、読むのが止まらない。さっきだって、腹が痛いにも関わらずエッセイは読んでいた。作家自体は嫌いだが、作品は好き。なんとも不思議な感じである。
しかし森博嗣自体は依然として嫌いなので、なんだか森博嗣の本で尻を拭くことに、かなりの楽しみを感じた。しかも、森博嗣は元・名大助教授とのこと。元・名大助教授の書いた本が、名大のクズ学生によって汚される感覚。僕は興奮でうち震え、ニヤリとする。所詮負け組のくだらないやっかみなのだが、くだらなければくだらないほど僕の心は満たされる気がした。
「俺のクソをくらえー、ひろしー!」と心の中で叫びながら、既に読んだページをペリッとやぶろうとした刹那、忘れてたように、ペーパーストックの奥から、コロんとロールが転がってきた。なんだ、ひっかっかってたのかよ……心の中で、森博嗣が「ちゃんと確かめればよかったね。残念」と得意顔でのたまった。はい、先生。
森とウンコとの死闘を終えた僕は、それでもなんとか定時に席につくことができ輪講開始。輪講は自分の担当じゃないときは、どんな講義よりも楽しい。やっぱり研究につながる勉強はサイコーだな。
が、しかし体調の悪化著しく、昼ごろで研究室を早退し、日記を書いてる。今日はもう一回エッセイなどを書く予定。体調の悪いときほど趣味に生きたくなるんだよ僕は(小説の推敲はやらないが)。