札幌市東区体育館のトレーニング室が最高すぎる件

 まだ私営のジムで消耗してるの?
 というのも、昨年の10月ぐらいから区営のトレーニング室で週1〜2で筋力トレーニングをやってるのだが、私営のジムと変わらないぐらい設備が充実していて最高なんである。
 俺が行っているのは札幌市東区体育館
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 回数券で6回1900円。都心の私営ジムに月8000円とか払うより、区営や私営のジムを使った方が圧倒的にコスパがいい。
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 トレーニング室はこんな感じ。区営のくせに各種マシンはそろっていて、何より良いのがバーベルトレーニングまでできちゃう点。バーベルは下手な私営のジムでは置いてないときがあるので、ここのジムは優秀だ。
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 更に良いのがセーフティラックが置いてあること。
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 これがあれば、ガンガンに重量あげてトレーニングできる。通常フリーベンチの場合、補助者をつけて二人でやるのが一般的。万が一重みで潰れたときに補助者が助けてあげるためだ。しかしこのセーフティラックさえあれば、無理な重量をあげて押しつぶされたとしてもセーフティラックが体を守ってくれる。
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 さて早速バーベルでベンチプレスを開始する。交代表に名前と時間を書いておけば最大40分間は使いたい放題である。周りにバーベルやりたそうな人がいても「今は俺の時間ですから」としたり顔でトレーニングを続けよう。
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 まずは軽く40キロでウォーミングアップをする。バーベルはあげるときに早く、下ろすときにはゆっくりとやるのがコツ。これをネガティブトレーニングと呼ぶ。呼吸も意識するのを忘れない。上げるときに吐く、下ろすときに吸う。これを7レップ。「回」ではなく「レップ」と呼ぶのが通のトレーニングだ。
 7レップ終わったら、インターバルを置くために別のトレーニングマシンに向かう。ちょうどレッグプレスが空いていたので使わせてもらう。交代表があるのでバーベルから離れても大丈夫。この邪魔されない感がここならではの良さだ。
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 フットプレスを終えたらまたバーベルに戻る。
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 今日は調子が良さそうなので一気に50kgまで重量をあげる。この「行けるかな? 行けるかな?」とワクワクしながらウェイトをはめていく時の心地良さといったらない。
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 50kgを終えたら水を飲みにいく。冷水器が置いてあるのでイチイチ家から水を持っていく必要はない。
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 水を飲んでひと呼吸置いたら、55kgまでウェイトをあげる。自重が58kgなのでそろそろ俺の筋肉だと限界が近づいてくる。
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 無事55kgも上げ終えたら次は背筋マシンでインターバルを取る。何度も言うが交代表のお陰でバーベルトレーニングの合間で別のマシンを使えるのが完全に最高。より効率的に筋トレをこなすことができる。
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 最後に自重近くの57.5kg。この辺りになると筋肉が軋み、フォームが乱れてくる。4レップあげたところであえなく圧死。
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 でも安心。セーフティーラックが俺を守ってくれる。この安心感。俺もこのぐらいの安心を与えられる人になりたいものだ。
 こんな感じでバーベル→別のマシン→バーベル→別のマシンと交互にこなし時短をはかる。何度も何度も言うがバーベル交代表制度のおかげで他人に割り込まれることがないので、本当に集中して鍛える事ができる。ダンベルトレーニングも交えて小一時間トレーニングをこなし、最後にマットでストレッチをして帰る。
 帰路もポイントである。体育館のはす向かいには、
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 ツルハドラッグがある。これはプロテインを買って帰る事を想定して作られたものと俺は確信している。
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 詰め替え用のプロテインを手にほくほく顔で帰路につく。
 筋トレはいい。筋トレするとテストステロンという物質が体内に分泌され、やる気増進、性欲維持など精神面でのプラスがかなりある。最近では俺は人生で何があっても筋トレさえやれば解決すると思っている。仕事がうまくいかない→筋トレ、会社に行きたくない→筋トレ、彼女が振り向いてくれない→筋トレ、良いアイデアが思いつかない→筋トレ。と全ての事象で筋トレが解決するという方程式を描いている。
 みんなも何か悩み事があれば、誰かに相談するとかそういうのじゃなくてバーベルとりあえず上げよ? 話はそれからだ。ということで東区体育館はチェキラしといてください。

札幌市東区の激辛ラーメンの鵬龍(ほうりゅう)

 我に七難八苦を与えたまえ。戦国時代の武将山中鹿之介の言葉だ。苦難は人を成長させる。ゆえに鹿之介は月に向かって「苦難よ来い! その苦難が俺を成長させるのだ!」とかなんとか一席ぶったらしい。日本人がいかにも好きそうな名言である。
 しかし思う。尼子家の家臣だった鹿之介は毛利元就にこっぴどくやられ、尼子家滅亡の憂き目に遭う。その後も尼子家再興のために苦心するが負け続け、最後には毛利家に討取られ非業の死を遂げる。まったく良いところのなかった後半生。鹿之介自身も、心の底では尼子家の再興が難しいものと感じていたのではないか。ゆえに苦難よ来い! と不遇の半生を送った自身を正当化するために「あえて苦労してるんだぞ感」を出そうとしたのではないか。心の底では負け戦だと分かっていても、それが自身を成長させる苦難だと思えば心が救われることもあっただろう。
 負け戦だと分かっていても望んで不遇に立ち向かう。そんなものに日本人は美徳を感じるのかもしれない。
 八月某日。涼しくて過ごしやすいことだけが取り柄の札幌で、最高気温34℃を記録した。猛暑日である。俺はベットの上で溶けていた。猛暑を想定していない札幌の賃貸住宅ではクーラーがついてないことがざらにある。俺のアパートも例外なくクーラーがついていなかった。暑い。死んでしまう。
 ぼーっとする頭で考える。ひとまず車でドライブすれば車内のクーラーで暑さがしのげる。俺は無目的で車に乗り込み、夏の暑い車道を南へと飛ばした。
 クーラーが徐々に効いてきたのか。車内の温度が下がるにつれ思考がクリアーになっていく。ふむ。暑いときには暑い風呂に限る。車は自然と蔵の湯へと向かう。なんかいっつも蔵の湯に行ってないか? 俺。
 温泉でさっぱりし、クーラーの効いた休憩所でダラダラする。クーラー、最、高。これないと生きていかれませんわまったく。俺は精一杯、蔵の湯の恩恵を享受した。
 夕方。心身ともにさっぱりした俺。日中の暑さは夕刻になっても残っている。保冷剤でも首に当てて寝るかと算段しながら車を飛ばしていると、視界のふちにとあるラーメン屋が入る。
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 ラーメンの鵬龍(ほうりゅう)
 熱烈ホットサンドで紹介されていた激辛ラーメンの店である。サンドウィッチマンが大汗を書きながら激辛ラーメンを食していた。
 激辛ラーメン。
 ごくり。俺の気分は毛利元就に臨む山中鹿之介だった。このクソ暑い中、激辛ラーメンなんてとんでもない。より暑くなる事必至である。しかし。この完全なる負け戦。なぜか俺の心を動かすものがあった。むしろ負け戦なのがいい。我に七難八苦を与えたまえ。俺はそう唱えながら気づいたら店に入っていた。
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 地獄の根性ラーメン。地獄の1丁目〜5丁目で辛さの段階を選べるらしい。「地獄の5丁目 とてもオススメできません 病院代は負担出来ません」の文字がメニュー上で踊る。不穏だ。だがこの不穏感。我に七難八苦を与えたまえ。俺の中の山中鹿之介が叫ぶ。これは負け戦。しかし負け戦と分かっていてもやらなきゃいけないときがある。我に七難八苦を与えたまえ。
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 結論から言うと俺は逃げた。地獄の3丁目を頼んだ。ここは戦国時代じゃないし。わざわざ苦労するのもね。などと鹿之介が聞いたらガッカリするだろう言い訳を心の内でダラダラ述べ3丁目を食す。まあ3丁目言うても? こんなに赤くてカウンターの赤と同化しちゃってるじゃん? 美味しく食べられるレベルではないテイストの説明が書かれているし? この辺りで許してよ。ねえ、鹿之介ちゃんさあ。脳内鹿之介をなだめすかしつつ食す。ズルズルズル。
 辛いわ。
 メニュー表には3丁目の煽り文句として「えんま様もビックリ」と書いてある。そらビックリするわ。鼻水が出、汗がぶわっと吹き出す。舌はピリピリ痛み、美味いんだかマズいんだか分かったもんじゃない。ワカメが甘い。ワカメを甘く感じたのはこれが初めてである。逆にワカメが甘いってどんだけ辛いんですかこれ。
 クーラーのない店内で大汗をかき、げっそりとなりながら完食した。ただただ辛かった。これ、店長味見してないだろ。店内を見回すと5丁目を食した人の感想がビッシリとポストイットで貼られている。「手足がふるえ、胃の中が気持ち悪くなった」と犠牲者の叫びが溢れていた。食べたら手足が震えるラーメンて何だ。地獄や。ここは地獄や。これで3丁目だって? 冗談じゃない。
 とは言いつつも食した後の気分はなぜか晴れやかであった。600円。安いのもいい。あれほど3丁目に苦しんだと言うのに「次来たら4丁目行こうかな」と考えている自分がいた。我に七難八苦を与えたまえ。山中鹿之介の半生は苦労ばかりのものだったが、こうして地獄で負けた後だと、もしかして最後は晴れやかな気分で逝ったのやもしれん。クーラーの効いた車内でふと思い直した。山中鹿之介は負け続けたが、幸せだったと、俺は確信している。

【告知】オモコロに特集記事寄稿しました

オモコロで特集記事書きました!
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オモコロと言えばギリギリセーフなラインで全力でバカな事をやろうというWebメディアです。
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http://iketeru-nagashima.com/
インド人完全無視カレー
http://calamel.jp/curry
このようにタイトルだけでヤバい臭がするコンテンツ群。一体どこからお金がもらえているのか不思議なメディアです。もともと大学の頃から観ていて大好きなWebコンテンツの一つでした。その頃から「いつかオモコロで記事を書いてみたい」と密かな野望を抱いていたのです。
そして大分昔オモコロライターのヨッピーさんと飲んだときに、「オモコロってライター募集とかやってないんですか?」と聞いたところ、「募集とかそういうのは今はやってないよ」と言われた事もあって、ますます僕のオモコロで書いてみたい欲が加速。この謎のメディアで怒られそうなバカ記事を書いてみたいと鬱々と社会生活を送っておりました。
それが今回!! 何かよく分からないけど書ける事になった!! なんと言う僥倖! 僥倖ー! とカイジみたいに家で狂喜乱舞して何ならちょっと裸になってはしゃいでおったのです。
んで、肝心の記事。僕がソフト開発者ということもあってゲーム×怒られそうな記事を書く事になりました。
が、いざやってみるとゲーム開発が大変です。ソフトウェア開発者と言えど、僕の実仕事での立場は外注管理が主ですので、「こんなんやってよー。できるでしょー? お願いしますよー」とブラック企業(と思われる)のソフト屋さんを煽るだけのいわゆるプロパーです。ソフトの知識なんて情報系の大学3年生に劣るぐらいのレベルしかありません。なんならプログラミング好きの中学生とかにも余裕で負けます。
そんなエセ開発者の僕。難解なゲームエンジンのソースコードを前に、「こいつはヤバい事になったな」と思いながらググる、本屋に行って専門書を読み込むなど色々やった末にようやっとゲーム完成。ゲーム自体は簡素なものですがなんか本業の仕事より頭がやられました。
そんなわけで、バカ記事を書くだけだったはずなのに、なぜかソフトウェアスキルが上がるという謎の成長を遂げた今回記事です。みんな見てね!
嫌いなアイツを撃ち落とせ! enchant.jsで簡単にシューてイングゲームを作ったった
ということでソフト開発もネタ記事もできますのでどうかどうか仕事ください。ヒマで死にそうなんです。

札幌市中央区 自遊空間のPC

 人生は選択の連続である。シェイクスピアはこういった。人は日々選択にせまられている。進学・就職・恋愛・結婚。はたまた今日のおかずは何にしようといったものまで日々は小さな選択で満ち満ちている。俺は選択のときに立たされていた。
 久しぶりに北海道に来る友人と飲みに行く約束をしていた。夕方、ヒロシ前で待ち合わせのため午後に所用を済ませてそのまま飲み会になだれこもうと言う算段だったのだが、思いのほか早く用が済んでしまったため三時間ほどヒマになってしまった。
 午後の一番暑い時間帯。札幌と言えど真夏の暑さはくるものがある。大通公園でタバコを吸い吸い時間をつぶそうと思いベンチを探すがどこのベンチも満員御礼。中に入れる噴水には多くの子連れがキャッキャしており、水遊びで暑さをしのいでいる。俺も入りたいが、平日の午後、おっさんが噴水に入って遊んでいるとなれば世間の目は冷たい。
 暑い。どこか暑さをしのげてヒマをつぶせるところはないかしら。大通りから札幌駅方面に足を伸ばすとインターネットカフェ「自遊空間」が目に入る。インターネットをするのに金をかけるのもな……と少しためらったが、真夏のサンサンとした日差しが俺の足を自遊空間に向かわせた。
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 店内は暗く、大勢の男がたむろしているのであろう。野球部の部室の様な臭いがした。暗がりの中真昼間からブルーライトの明かりに照らされていると、とても不健康な感じがする。
 ちょっとした時間つぶしだ。漫画を読む気にもならないし、誰が触ったか分からないキーボードでスマホでもできるインターネットをするのも無為な感じがした。ので、2階のダーツ場へと赴く。
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 ダーツ場は俺独りだった。カウントアップでもするかと思い機器をセットアップする。しかしこれは罠、ダーツ矢がない。
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 どうやらダーツは貸し出し制らしく、いちいちカウンターでダーツを借りてこなければならないらしい。平日の昼間、ダーツに興じるおっさんに矢を貸し出す店員。その様を想像するだになにかそら恐ろしさを覚え、ダーツは断念。昔は同期と一緒に夜な夜なダーツをしてはウェーイなどとはしゃいでいたものだ。遠い過去。もう戻らないあのウェーイ感。
 おっさんはウェーイもせずにトイレに向かう。無性に悲しかった。なぜ俺は独りで大通りに出てきてしまったのか。
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 するとトイレの壁にドドンと貼り出しているのはエロ動画見放題のチラシだった。下の用を足しにきた男性にむかってこの広告。息子を手に見るこの広告は こうかは ばつぐん だ。悲しき30男。昼に街に出てきても居場所がなく、途方に暮れている俺を励ましてくれるのは「つぼみ」であり「紗倉まな」であった。
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 PCの個室に戻ると御丁寧にもティッシュが置いてある。かたわらにはゴツいヘッドホンだ。俺は想像する。この閉鎖空間の中で行き場をなくした30男が逝き場に望む姿を。周りを歩く客の足音におびえる俺を。そしてイカ臭い野球部の部室の様な臭いを。
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 最後にわざわざ清掃したことをアッピールする店員の姿を想像した。逝けなかった。超えちゃ逝けないナニかがそこにはあった。用済みの誰かさんのティッシュをしかめっ面で片付ける女性店員を想像して欲しい。用済みのティッシュを片付けていいのはせいぜいお母さんまでで十分だ。
 しかし。しかしだ。あるいは赤の他人にティッシュを片付けさせるその背徳感がより逝き場を盛り上げるのでは? 人生は選択の連続である。ここでする・しないも選択である。選択のときに立たされている、いや、勃たされていた。どちらが有意義な人生に寄与するか。このPCの前に座った幾多の男性、そしてそれを片付ける女性店員を脳裏によぎらせ、俺は悩んでいた。
 結局何もせぬまま3時間が経過した。第三の選択は「何もしない」であった。いや、「ナニもしない」のほうが正確か。だってもうネカフェでオナニーするおっさんって事案でしょ。監視カメラとかあってバッチリうつってたりしたらもう目も当てられないでしょ。もしこのネカフェでサイバー犯罪が起こったら警察の人監視カメラ確認するでしょ。そしたら俺の姿うつるでしょ。そしたら俺何も悪い事してないのに「うわぁ」ってなるでしょ。家でするよそしたら。俺の家のPCの中すごいよ。すごいものであふれてるよ。すわ、ここで。もし俺が悪い事をして捕まったら? そしたら俺のPCの中を警察にまさぐられて? 俺の性的指向が全国ニュースで配信されて? 「やっぱりやると思ってました」とかそういうのを俺の職場の女性などがインタビューを受けてたり? したら何もできないね。いや、ナニもできないね世の中。
 というわけで自遊空間のパソコンは女性は触らない方が良いよと言うお話でした。